ズボガニ

福井の冬の味覚の王者、「越前がに」。全国各地にあるカニの中でもとりわけ美味しいと評判で、皇室に献上されていると聞きますが、そのきっかけは何だったのでしょう。他の地域のカニと比べておいしいわけは、越前海岸沿岸は急深で漁場の地形が100m~150m~200m~と段々畑のようになっていて、カニや魚にとってすみやすい場所らしいです。さらに、冬の寒さ、海水の冷たさも最高の要因と言われています。つまり越前海岸沿岸の地形と冬の海水温度が、美味しいカニを育てているのです。
越前がにとは、「福井県で水揚げされた雄のズワイガニのことを言い、雌はセイコガニと呼ばれています。目印は黄色いタグで”食のブランドの証”です」と、うたってあります。何とも、黄色いタグをつけられた「カニ」を想像すると、特別なものという感じがしますね。
越前ガニには、雄のズワイガニと雌のセイコガニがあることを知りました。そして、カニの味を堪能できるのは、やはり茹でガニです。水揚げされたズワイガニとセイコガニは、一旦、真水にさらされます(30分~1時間)。その後、沸騰したお湯に塩を入れて、約15分程度茹でます。そしてズワイガニは冷水をかけて冷まし、セイコガニは冷水をかけずに茹で上がったままムシロの上に並べて、粗熱を取ります。そうすれば、一瞬にして瑞々しく、適度な甘みと脂が感じられるカニを食べられるというわけです。もちろん甲羅の中のミソも忘れずに、ミソに足の身を入れ、混ぜて食べるとおいしいです。さらに発見。ズボガニのこと。脱皮をしてすぐの「越前がに」を「水ガニ」と呼び、水ガニの身を殻からはずず時に、「ズボッ」という音がするところから、地元では「ズボガニ」と呼ばれるようになり、ズワイガニの弟的存在のカニがいました。ちなみにこのズボガニ、県外への販売はほとんどありません。まさに地元にしか売ってないそうです。これも、越前ならではの魅惑のカニ。う~ん、越前まで、今度の冬には行きたい!!これからの季節、カニ鍋とはいかないまでも、ほかにカニを賞味できるおいしいメニューありました。例えばカニ飯。カニの身をたっぷり入れたクリームコロッケやグラタン、パスタなど。いやあ~,春でも夏でもおいしいカニ食べれますね。また、カニとともにグルメの旅してみます。