月別アーカイブ: 2014年3月

橋本左内に学ぶⅱ

啓発録に書かれている誓いは5つ。その5つを紹介します。

  1. 去稚心
    野菜や果物も未熟なものはうまくないように、稚心を捨てきれないうちは物事が上達しない。幼いうちには誰もが許される遊び怠け父母に甘えるような生活も、学問を志す十三四歳くらいになっても捨てきれないようならば、何事も上達せず、とても天下の大豪傑にはなれない。
  2. 振気
    気とは、人に負けない心立てであり、恥辱を無念に思うことから生まれる意気張りの事である。振るうとは、常に自分と心をとどめて振るい立て振るい起こし、油断しないようにすることである。
    人間の中でも武士はこの気を強く持っているものなのだが、平和な世が続いたことで武士が軟弱になってしまい、本当に嘆かわしい。
  3. 立志
    志とは心のゆくところであり、自分の心が向かい赴く処をいう。志を立てるとは、志を定めたらその向きを変えず、その心持を失わないように持ち堪えることである。志の無いものは魂の無い虫と同じである。いつまでたっても成長することはない。志を一度持てば、それ以降は日夜少しずつでも成長していくものである。
  4. 勉学
    学ぶとは習うということで、優れた人の善い行いの跡を辿って習うことをいうのであって、詩文や読書を学ぶことだと心得るのはおかしなことである。詩文や読書は学問の道具であり、刀の鞘や階段と同じようなものである。昔の歴史や今の時代のことをよく理解していなければできないことが多くあるのだから、読書して自分の知恵や知識を明らかにし、自分の精神や勇気を練り上げることが重要である。
    しかし若いうちは物事を続けて行うことを嫌い、怠けてしまうものだ。努力するということは力を尽くしやり遂げるという意味合いをもつものであるから、努力を積み重ねることができないものは成功できない。
  5. 擇交友
    同胞や同郷など、自分と親しくしてくれる人はどれも大切にしなければならないが、友人には損友と益友とがあるので、選り出すことが肝要である。損友には自分でその人を正しい方向へ向けてやらなければならない。益友には、自分から親しくして相談し、いつも兄弟のようにつきあうべきである。世の中に益友ほど有難く得難いものはないので、一人でも益友がいるならばとても大切にしなければならない。
    益友というのは、自分の間違っていることを教え、厳しく批判してくれる。しかし、それゆえにとかく気を遣い、時折面白くないこともあるということを理解していなければならない。
    英雄や豪傑のような人間になりたいのであれば、友人は選ぶべきである。以上が左内の啓発録の抜粋です。非常にストイックで考えさせられる内容ですが、左内はこの啓発録をなんと14歳の時にきしました。「自分はなんて駄目な人間なんだろう」と言いながらこの啓発録を書く14歳…恐るべし橋本左内、恐るべし江戸時代。現代の中学生がこんなことを考えられるでしょうか。
    江戸時代には14歳で親元を離れて学問を志すことはよくある事だったのかもしれませんが、現代の14歳といえばまだ親の庇護のもとにいて当たり前な年齢です。昔の人は現代とは立場も環境も大きく違っていましたから、考えることが違って当然です。しかしこの左内の啓発録は、現代の日本人にとって学ぶべき点が多く、耳が痛くなるような内容ではないでしょうか。現在、福井県の中学校では立志式という人生の目標を立てる式を行い、左内の啓発録を教えているそうです。人生について考える機会を持てるのはとても素晴らしいことだと思いますし、若い時に啓発録を知ることができるのも良い勉強になることでしょう。中学校だけでなく、大人にも広く知ってほしい言葉です。

橋本左内に学ぶⅰ

皆さんは橋本左内という人物をご存知でしょうか?学校の日本史にも登場する人物であるので、名前は聞いたことがあるという方は多いはず。しかし、実際何を行った人なのかというと「安政の大獄で処刑された人」というくらいしか知らないのではないでしょうか。橋本左内はどのような人物で、何を成した人なのか。そして、何故処刑されなければならなかったのか…。左内の生涯はわずか26年と大変若くして亡くなりましたが、その生涯には学ぶべき点が多くあります。
そんな橋本左内の生涯についてご紹介します。

橋本左内は天保5年(1834年)、越前国(現在の福井県)に生まれました。医者の家に生まれた左内は、嘉永2年(1849年)に大阪の敵塾の門下生となり、緒方洪庵に師事して蘭方医学などを学びます。左内は医学だけでなく英語、オランダ語、ドイツ語にも長け、様々な学問を学んだ博学な人物でした。その人柄も素晴らしく、左内に会った人は皆彼の才能に驚嘆し、尊敬したと言われています。
しかし、左内自身の自己評価は大変厳しかったようで、幼少の頃に「自分は何をしてもおろそかで、注意が行き届かず、しかも弱々しくてぬるい性格であるため、いくら勉強しても進歩がないように思う。これではとても父母の思いに応え、藩や主君のお役に立ち、祖先の名を輝かすような人間になれるはずもない。一体自分はどうしてこんなに駄目なんだろう。そう思うと情けなくてたまらず、毎晩涙で布団を濡らした」と語ったそうです。左内は元々の才能も抜きん出て素晴らしかったのでしょうが、自分に厳しい性格であったために才能に驕らず努力を続けた結果、若くして多くの知識と人から尊敬されるような人望を得ることができたのでしょう。
そんな左内の性格がよく分かる『啓発録』という文書が残されています。これは自分を恥じた左内が自らを戒めるための誓いを記したものです。
啓発録に書かれている誓いは5つ。              次回紹介します。!

ズボガニ

福井の冬の味覚の王者、「越前がに」。全国各地にあるカニの中でもとりわけ美味しいと評判で、皇室に献上されていると聞きますが、そのきっかけは何だったのでしょう。他の地域のカニと比べておいしいわけは、越前海岸沿岸は急深で漁場の地形が100m~150m~200m~と段々畑のようになっていて、カニや魚にとってすみやすい場所らしいです。さらに、冬の寒さ、海水の冷たさも最高の要因と言われています。つまり越前海岸沿岸の地形と冬の海水温度が、美味しいカニを育てているのです。
越前がにとは、「福井県で水揚げされた雄のズワイガニのことを言い、雌はセイコガニと呼ばれています。目印は黄色いタグで”食のブランドの証”です」と、うたってあります。何とも、黄色いタグをつけられた「カニ」を想像すると、特別なものという感じがしますね。
越前ガニには、雄のズワイガニと雌のセイコガニがあることを知りました。そして、カニの味を堪能できるのは、やはり茹でガニです。水揚げされたズワイガニとセイコガニは、一旦、真水にさらされます(30分~1時間)。その後、沸騰したお湯に塩を入れて、約15分程度茹でます。そしてズワイガニは冷水をかけて冷まし、セイコガニは冷水をかけずに茹で上がったままムシロの上に並べて、粗熱を取ります。そうすれば、一瞬にして瑞々しく、適度な甘みと脂が感じられるカニを食べられるというわけです。もちろん甲羅の中のミソも忘れずに、ミソに足の身を入れ、混ぜて食べるとおいしいです。さらに発見。ズボガニのこと。脱皮をしてすぐの「越前がに」を「水ガニ」と呼び、水ガニの身を殻からはずず時に、「ズボッ」という音がするところから、地元では「ズボガニ」と呼ばれるようになり、ズワイガニの弟的存在のカニがいました。ちなみにこのズボガニ、県外への販売はほとんどありません。まさに地元にしか売ってないそうです。これも、越前ならではの魅惑のカニ。う~ん、越前まで、今度の冬には行きたい!!これからの季節、カニ鍋とはいかないまでも、ほかにカニを賞味できるおいしいメニューありました。例えばカニ飯。カニの身をたっぷり入れたクリームコロッケやグラタン、パスタなど。いやあ~,春でも夏でもおいしいカニ食べれますね。また、カニとともにグルメの旅してみます。

タラバガニはカニ鍋!?

カニは好きですか?うーん(^^;)、カニはなかなか高価なもので、独り身の私にとっては家でカニを食することは難しいですね。想像してみてください。大好物であれば別ですが、一人でカニの肉をほじくっている自分を想像すると、何か寂しいでしょう。そうなってくると、なかなかカニを食することは難しいのです。が、これならOK!今度、ぜひ友達とカニ料理で“イッパイ”して来ようと思っています。ほとんどカニに縁のない私なのでわからないのですが、カニの料理屋さんへ行くと、どんなメニューが出てくるのでしょうか。タラバガニとズワイガニの存在を知りました。タラバガニとズワイガニがどんな形になって現れるか……。
私の?!調査では、タラバガニはカニ鍋がいいと判明している。鍋ということは、他の具材も一緒に煮てあるので、いろんな味の中に混ざってタラバガニが存在するということ。ズワイガニは茹でガニやカニしゃぶがいいのだから、どちらかといえばカニ本来の味を賞味した方がおいしいということかな。と、いろんなふうに分析して、カニにありつけるまで、私の中のカニがどんどん膨らんでいく。どうしてもこれは食べずにはいられない。某有名料理屋さんのネット検索してみると、タラバだからとかズワイだからとメニューを限定しているわけでもなさそうで、カニすき、カニ雑炊、ちらし寿司、カニフライといろいろありました。メニューの中に、カニすきでタラバとズワイの味比べがありましたので、挑戦してみようかなと思います。賞味してみないと何も始まらないですよね。まずは近場から手っ取り早く「行ってきまーす!」その後に、ネット通販で越前ガニを購入し、友達を自宅に呼んでカニ鍋なども考えますか。ぜひ宮本鮮魚店さんのズワイガニにも挑戦できたらなと思います。何事も経験しないと本物の味にお目にかかれませんよね。今年の冬は「カニ!カニ!カニ!」かな!!
その次は、生きているカニも見に行かないとね。カニとお話ししないと。